額縁の歴史について

額縁の歴史について

額縁というのは私たちの身近にあるものですが、額縁の成り立ちについてはご存じでしょうか?

 

簡単な説明になりますが、その歴史の始まりからご紹介したいと思います。

 

 

 

まず、額縁は最初、今のように絵画や賞状を飾る縁としての形をしていませんでした。

 

一体どんなものだったのかというと、聖堂などの大きな建物の内部に描かれた絵画の枠として、周りを囲む装飾のことを指していたのです。

 

ですので、四角い形として額縁が作られ始めたのは、少し後のことなんです。

 

 

 

額縁は、絵画という芸術と共に進化してきました。

 

絵画が単品で描かれ出すと、四角い形や丸い形の額縁が出てきました。

 

単純に枠としての額縁には収まらず、彫刻やきらびやかな装飾が施されたものも多くありました。

 

絵画を縁取る枠を含めての芸術だったのですね。

 

 

 

その流れはしばらくの間続いていきます。

 

18世紀頃、華やかな生活をしていたヨーロッパの人々は、広い建物の中にさまざまな場所や部屋を作り、その中に絵画を置くようになりました。

 

壁に掛けるものが主流で、額縁もその絵画に合わせたデザインや素材を使用して楽しんでいたのです。

 

この頃は自然のものをメインに据えた額縁が目立っています。

 

しかしそれから、絵画は描き方や対象が分岐されて多様化していきますが、一緒に歩むことはありませんでした。

 

 

 

近代になると、額縁を使わない絵画も現れました。

 

額縁など必要ないという思想を持つ人たちが出てきたのです。

 

ですが、枠を使用しない絵画はあまり無く、現代でも額縁は芸術と共にあるといえます。

 

 

 

以上、額縁の歴史をご紹介しました。

額縁は演出家

額縁は演出家です。中に収められている絵や写真を2ランクは上に見せてくれます。絵や写真のいいところが引き立つのです。

 

私が額縁の価値に気づいたのは自分が絵を描くようになってからのことです。本屋のカウンターにあったチラシのコンテストに応募してイラストを描いて送ったら、1次審査に通過したと知らせがありました。担当者に会いに行くと、デスクに私の描いた絵が額縁に入れて飾ってありました。自分の描いた絵が実物よりも素敵に見えて驚いたものです。「額縁に収めるだけで、こんなにも違って見えるのか!」と思いました。

 

それまでは気に入った絵葉書や他の人が撮ってくれた写真を額縁に収めていました。その写真のどこがポイントになるのかというようなことを考えることはありませんでした。「なんとなく気に入ったから」「記念だから」という漠然たる理由で飾っていたので、コルクボードに直に押しピンで留めていることすらありました。額縁に入れるにしてもその延長にすぎず、百均の額縁を平気で使用していました。

 

しかし、私のお粗末な絵を収めた額縁はぱっと見にも上物でした。その中に収まると、自分の絵のどこが良いのかが分かりやすくなっていました。自覚していなかったポイントが明瞭になっていました。額縁は女性の島田髷のようなものだと感じます。島田髷はその女性のいいところを引き立てる髪型です。おでこが可愛ければおでこに、鼻筋が通っていれば鼻にと、いいところに目が行く不思議な力を持つのが島田髷。額縁は島田髷のような最高の演出家だと思います。